ムシウタ9(9) 夢贖う魔法使い

ムシウタ09 夢贖う魔法使い (角川スニーカー文庫)

「オークションの結果はこうきたか！　しかし、大助はあいかわらず一人きりだのう」
と思った話です。
たぶん、虫憑きの中で一番やさしい詩歌と、お金の亡者七那の話でした。
その性格から弱そうに見えながら芯の強い詩歌と、お金という現代世界では最強の力をもつ七那、二人の対比がよか
ったです。

そして伏兵弐兵衛くん、まさかあんなに活躍するとは思いませんでした。
宗方さんは……、まあ、いい○○でした。
若い世代と対比させるには、これくらいじゃないと歯ごたえがないかもしれませんねえ。
それにしても、最後の窮地を救ういったんになったのが、彼女だったとは。
彼女とか弐兵衛くんは虫憑きになってもおかしくないほど、強い想いをもっているのですが、基準はどこなんですかねえ。

いままでの物語の登場人物や、bugの話も絡んできて、始原の虫憑きも登場し、いよいよ佳境なのですが……
……大助はまだ独りで戦い抜くようです。
もう全力も出せないほどボロボロなのに。
それでも戦う彼だからこそ、最強なのでしょうけど、無敵からは程遠い感じですよね。
彼のそのひたむきさにみんなが感化されているんですから、いい加減彼も一人でないことに気づいて欲しいですよねえ。
もっとも、その役を追うのは詩歌ちゃんなのでしょうが。

そうそう、やっぱりあの人はもう○○しているっぽいですね