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ロード・エルメロイII世の事件簿 10 「case.冠位決議(下)」 (角川文庫)

 最終巻、最終決戦
 
 あらゆる策謀や障害が押し寄せてくる中、仲間たちとの絆や、これまでの因縁を頼りに、伏線が開示され、あらゆる謎が紐解かれ、物語が収束していく流れは見事でした。

 いやあ、ハートレスが彼だという推測は、実は前編から予測はできたんですが、ハートレスの野望がそのトリックとリンクしなかったのでモヤモヤしていたんです。
 まさか、そのリンクが、魔術師の在り方を問われる事になるとは、思いもしませんでした。

 束の間の邂逅と別離は、感無量でしたが、
 何よりも素晴らしいのが、そんな彼の姿を見て、王が粋な計らいをしたところがいいですね。
 
 見事なハッピーエンドでした。
 いやあ、面白かった。