放課後の魔術師 (1)オーバーライト・ラヴ (角川スニーカー文庫)
- 作者: 土屋つかさ,ふゆの春秋
- 出版社/メーカー: 角川グループパブリッシング
- 発売日: 2008/09/01
- メディア: 文庫
- 購入: 2人 クリック: 120回
- この商品を含むブログ (65件) を見る
と思った新人作家のデビュー作です。
この作品の面白いところは、やはり、安芸と遥の関係でしょうか?
設定や展開はそれほど奇をてらったことはなくスタンダードですが、視点の切り替え方が特徴的ですね。
そのキャラの一人称での描写をタイトルにして、その都度、視点が切り替わる。
視点のきりかわる小説は、他でもいろいろありましたし、視点が切り替わる符号もいろいろありましたが(叙述トリックの作品ではわざと切り替えを知らせない場合もある)、これが一番スマートな感じがします。
しかし、このタイトルの運用の一番いいところは、タイトルだけで描写のないシーンがあることでしょうか。
こういろいろと想像が膨らんで楽しいです。
特に最後の○○シーンは、うまい!と思ってしまいました。
主人公のまわりのキャラも面白いキャラばかりですが、この世界はブラコン、シスコンは標準なのかと思うくらい、姉大好き、弟大好きなキャラがいますね。
鴉も根本はそこかもしれないし。
しかし、それにしても、一番良識そうなキャラが<人形>というのはなんだかなーと思ってみたり。