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ダブルクロス01 ファースト+ぺイン

「スタンダードだからこそ、面白い!」
と思ったTRPG「ダブルクロス」の世界観をつかった小説でした。
 
 TRPGの世界設定をベースにした小説として、TRPGの世界観、基本イメージの紹介、そしてラノベとしての面白くなければならないと、商業的には決してハードルは低くないのですが、どれも基準を十分にクリアしている良作でした。
 
 ハーレムものやコメディタッチの多い中、端役はいるものの基本的に中心となるキャラは2人であるため、感情移入しやすかったし、何よりも陽菜のキャラがよかった。
 玖郎に過去を語り、玖郎を励ますシーンには思わず涙を流しそうになるくらい感動した。
 
 たぶん、この作品を読んだ人、特に作家志望の人間はこういう風にこの作品をダメ出しするだろう。
 世界設定や物語がスタンダードすぎる。
 キャラが少なく彩りが少ない
 それほど文がうまくない、などと。
 
 僕はこう思う。
 ならば書いてみろ、と。
 派手でインパクトな眼くらましな手法をつかわず、スタンダードな展開で人を感動させてみろ、と
 話はそれからじゃないかな、と思う。

 TRPGの世界観、イメージの提供としても、一番基本的なことをちゃんと説明できており、わかりやすい。
 どこかの誰かがモバゲーの小説で書いているTRPG紹介用の小説とは大違いだorz

 ……しかし、これでイラストもしのさんだったらよかったのに。