
- 作者: 長谷敏司,深遊
- 出版社/メーカー: 角川書店
- 発売日: 2006/02/28
- メディア: 文庫
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「これで、これでワシは死の王となる!」
干からびた指に、黒玉の指輪を嵌めた瞬間、老人の周囲に無数の死霊が集まりだす。
いや、ただ集まっただけではない、本来、人間には触れることもできない霊体である彼らの体が物質化をはじめていた。
「400年もの前に、この極東の地に封印されていたとはいえ、この”はですの指輪”さえあれば、わしは最強の死霊使い(ネクロマンサー)に……」
皺だらけの顔の中、異様な光をその目に宿し、醜い笑みを老人は浮かべる。
”はですの指輪” ギリシャ神話の冥府神の名をつけられた指輪は、死霊使い版の賢者の石ともよべる存在であった。
魔術を知らぬものさえ一流の死霊魔術師に変える力をもつ指輪を、伝説とまでいわれた老人が操れば……、神にすら匹敵する魔術となるであろう。
「これでワシは無敵じゃ、ヒーヒッヒ」
邪悪な笑みを浮かべる老人の耳に、男の声が届く。
「お前、ちょっとはしゃぎすぎだろう?」
その刹那、世界が反転した。
世界を覆うは黄金の炎であった。
炎は老人の周囲に漂う死霊を糧にして燃えているのだ。
「な、なんだこれは!」
為すすべはなかった。
抵抗することもできず、死霊が1人、また1人と魔炎により燃やし尽くされていく。
猛火はとどまることを知らなかった。
燃え上が魔炎は空中の魔力を伝って”はですの指輪”まで到達する。
ひと際激しく燃える”はですの指輪”
いや、指輪だけではない、老人の全身も燃えていた。
だが、魔炎に全身を包まれながらも、老人は炎の熱さを全く感じることがなかった。
その代わり、感じたのは喪失感。
炎が燃えるにつれ、体内の魔力がどんどんと失われていくのを感じていた。
「うおおおおお!」
老人は吠えた。
だが、どうしようもできない。魔力を使おうとすればするほど、炎は輝きを増し、より魔力を食らい尽くそうとすのだ。
やがて炎が消える。
それは、老人の周りから魔力が完全に消滅したことの証でもあった。
「どうだ、魔術が使えない気分は?」
老人の前に、鋭利な刃をもつ黒剣を持った男が立っていた。
老人は答えられない。
高齢でいつ死んでもおかしくない体を支えていた体内の魔力も燃やしつくされ、呼吸するのさえつらかった。
これまでの人生をかけ探し求めた死霊使い至宝の指輪は魔力を失いただの石ころとなり、周囲に従えていた数多の死霊ももはやいない。
指輪を得た時の興奮はなく、冷たい死の足音が近づいてくるのを老人は確かに聞いていた。
老人の夢を、力を、そして妄執を燃やしつくした男は、慣れた手つきで黒剣を振り上げる。
無力な老人には為すすべもなく、怒りと恨みを込めて呟くのが精いっぱいであった。
「おのれ、悪鬼(デーモン)め」
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というわけで、無事大団円を迎えた円環少女の主人公武原仁の魔獣戦線〜Knights of Round Table〜のキャラにコンバートしたいと思います。
wiki:http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%86%86%E7%92%B0%E5%B0%91%E5%A5%B3
魔獣戦線:http://www.trpg.net/online/majyuu/
能力一覧:http://www.trpg.net/online/majyuu/rule/skil.htm
<太陽>の騎士 武原仁
4レベル:魔力消去[浄化]
3レベル:再演魔術師の加護[幸運]
2レベル:対魔術師戦闘術[戦闘術]
1レベル:神人遺物の剣[魔剣]
[能力内容]
4:認知した魔力を消去する力を持つ
3:彼は幸運である、だが、それは再演魔術師の魔術の結果である。
2:彼は人間として最高の戦闘術を持っている。
1:通常は棒だが、魔力消去発動中は凄まじい切れ味の剣となる。
[解説]
武原仁といえば魔法消去ということで4レベルにしてみました。
今回の騎士化のミソはやはり3レベルですかね。
きずなちゃんの力なかったら、何回も死んでいますからね。
なんだか情けないような気がしますけど、それも仁らしいかな、って思いまして(笑)
普通にプレイするのなら、最後まであきらめない[感情]とかにするでしょうね
[作品の世界観と魔獣戦線の世界の相違]
通常の人間は魔力消去を持っていないところが一番大きな違いですかね。
一応、異世界の魔術師も騎士として参加できますし
[あなたも参加してみませんか?]
現在、チャットで行うゲーム、現代異能バトルTRPG魔獣戦線〜Knights of Round Table〜では新規メンバーを募集中